みなさんは、料理をする際にオリーブオイルを使用していますか?
それとも植物油やバターを使ってますか??
もし植物油やバターがメインだという方がいたら、今すぐオリーブオイルに変えてください!(笑)
まぁそれは言い過ぎだとしても、そう言いたいくらいオリーブオイルには健康になる要素が盛り沢山なのです。
オリーブオイルの何がいいのか、オリーブオイルなら何でもいいのか、ここから詳しく見ていきましょう!
オリーブオイルがカラダに良いと言われるワケ
ではさっそく、オリーブオイルに含まれるカラダに良い成分を見ていきましょう。
オレイン酸
オレイン酸は、善玉コレステロールを減らさずに、悪玉コレステロールを減少させる作用を持つ一価不飽和脂肪酸です。
悪玉コレステロールは、動脈硬化や高血圧の原因となりますので、オレイン酸を摂取することで、こういった生活習慣病の予防につながります。
そして、脳血管性認知症は動脈硬化から引き起こされる脳梗塞などにより発症することが多いですので、認知症の予防にもなっていると言えます。
ポリフェノール(オレオカンタール、オレウロペインなど)
ポリフェノールには、抗酸化作用や抗菌作用があります。
抗酸化作用により、血中コレステロール値を下げ、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞等の生活習慣病を予防してくれます。
抗菌作用もありますので、風邪を引きにくくするなど、免疫力を高めてくれる効果もあります。
ビタミンE
脂溶性ビタミンの1種で、こちらも強い抗酸化作用を持った成分です。
血管細胞膜の酸化によるダメージを防ぎ、血管の動脈硬化を防ぎます。体内のたんぱく質や脂質が酸化することも防いでくれますので、老化防止にも効果的と言われています。
カラダによいオリーブオイル。オリーブオイルならなんでもいい?!
ここまで、「オリーブオイル」とひとくくりにしてきましたが、実はオリーブオイルにも種類があるのです。
その種類は大きく分けて2つあり、「エクストラバージンオリーブオイル」と「(ピュア)オリーブオイル」です。
まず、エクストラバージンオリーブオイルですが、こちらはオリーブの実を絞ったそのままのものを指します。精製などの化学的処理はしておらず、天然の成分そのままといった形です。
また、酸度が0.8%以下のものだけをエクストラバージンオリーブオイルということができると国際オリーブ協会IOCでは定められています。
(※日本が加入している日本農林規格JASでは、酸度2%以下と定めています。)
精製していませんので、香り・風味がよく、加熱せずに生のままいただくのがおすすめです。(もちろん加熱してもおいしいです!)
そして次に、(ピュア)オリーブオイルですが、こちらは、エクストラバージンオリーブオイルを精製し、香りや味をなくしたものになります。
(※精製したものにエクストラバージンオリーブオイルをブレンドしたものもこちらに含まれます。)
オリーブオイル特有の風味が薄いので、加熱料理に使用するのが一般的と言われています。
それぞれの良さはあるものの、やはりオススメなのは、「エクストラバージンオリーブオイル」です。
なぜかというと、精製する際に、香りと味だけでなく、ポリフェノール物質もほとんど取り除かれてしまっているからです。
ピュアオリーブオイルにも、オレイン酸は残っていると言われていますが、せっかく摂取するならポリフェノールもしっかり摂りたいですよね。
次にお話しますが、ポリフェノールにはオレイン酸にはない大事な大事な効果があるのです。。
認知症予防とオリーブオイルの関係性
アメリカにおいて、非常に興味深いマウス実験が行われました。
それは、あらかじめアルツハイマー型認知症の遺伝子を組み込まれた複数のマウスに対して、半数だけにエクストラバージンオリーブオイルを含む餌を与え、もう半数にはエクストラバージンオリーブオイルは与えないというものでした。
結論から言いますと、エクストラバージンオリーブオイルを摂取したマウスは、月日が経っても脳内の神経細胞間のシナプスが非常に良い状態で保たれており、アミロイド斑(アミロイドβが蓄積してできるもの)も現れていなかったというのです。
なぜ、このような現象が起こったのかと言いますと、エクストラバージンオリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」が作用しているためと思われます。
オレオカンタールは、ポリフェノールの一種であり、抗酸化作用と抗炎症作用を有するものです。上質なオリーブオイルを食べたときにピリピリと感じることがあるかと思いますが、その原因物質です。
オレオカンタールは、脳内のオートファジー(細胞内の不要なたんぱく質を分解して余計なものを除去・足りてないものを再生産するような仕組み)を活性化させる効果があると言われています。
すなわち、オレオカンタールの働きにより、アルツハイマー型認知症の原因と言われている脳内のアミロイドβ(特殊なたんぱく質)の蓄積を防いだ(除去した)のではないかと考えられます。
この「オレオカンタール」ですが、(ピュア)オリーブオイルには含まれていません。
認知症予防には、やはり「エクストラバージンオリーブオイル」が有効と言えるでしょう。
認知症予防に効果的なオリーブオイルの摂取法
オリーブオイルの適切な摂取量としては、1日大さじ2杯ほどと言われています。
カラダに良い成分とはいえ、油ですので、摂りすぎには注意が必要です。一気にたくさん摂るのではなく、毎日継続して摂取するように心がけましょう。
また、食べる際の調理法ですが、一番のオススメは生食です。
加熱せずに、パンにつけたり、ドレッシングとして使用したりするのが効果的と言えます。
ただ、加熱したら栄養成分がすべてなくなるわけではありません。
油の中でもオリーブオイルは熱に強い特徴があります。それというのも、オリーブオイルに豊富に含まれるオレイン酸が酸化に強い性質だからです。
通常、油は熱を加えると酸化してしまう性質がありますが、オリーブオイルはオレイン酸のおかげで酸化しにくいのです。酸化してしまうとカラダに良いとは言えませんから、酸化しにくい性質はとてもありがたいことです。
ですから、数ある油の中では、オリーブオイルは加熱向きと言えるでしょう。
ただし、やはり火を通すと、オレオカンタール等のポリフェノール成分は弱くなってしまうのも事実です…。
加熱調理に使いながらも、生のままでもいただくことを忘れないよう、心がけていきたいですね。
まとめ
さて、オリーブオイルについてお話してきましたが、オリーブオイル(の中でも特にエクストラバージンオリーブオイル!)がいかに認知症予防に有効かということはおわかりいただけましたでしょうか。
料理をする際に油は絶対使いますよね。
今、サラダ油などを使用している方は、ぜひオリーブオイルに変えてみてください。同じ油でも身体への影響は大きく違います。オリーブオイルを摂取して、損することはまずないはずです。
すでにオリーブオイルを使用している方も、ご自身が使っているものが「エクストラバージンオリーブオイル」で間違いないか、今一度確認してみてください。ちょっとの違いが、将来大きな違いとなって現れてきます。
また、生食で摂取することもちょっと心がけてみてください。
数年後、数十年後に後悔しないためにも、「1日大さじ2杯のエクストラバージンオリーブオイル生活」を始めてみませんか?